田中成和のブログ

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経営マネジメントにおける多目標論とは

JDR.株式会社の田中成和です。
マネジメント理論について紹介します。

経営マネジメントにおける目的には、単一目標論と多目標論の二つがあります。
前者は利益の獲得や増大のみを目的としていますが、後者は利益の追求だけでなく様々なことを目的とします。

例えば経営学者のアンゾフは、利益の上昇を基本としながらも、社会的責任といった非経済的目標などを二次的目的としています。
また同じく経営学者のドラッカーは、存続目標体系を確立して八つの目標をバランス良く設定しました。

この体系によれば重要度は高い順に、存続と成長・社会的責任・作業者の業績と態度・経営管理者の業績と育成・収益性・物的や財務的資源・生産性・イノベーション・市場における地位となります。
つまり利益よりも、企業の存続を重視しているのです。

かつては単一目標論を多くの企業で採用していましたが、近年では多目標論が主流となっています。
この理由は、「企業とは外部環境との相互作用によって存続する」というオープンシステムの理論が浸透してきたからです。

さらに昨今のコロナ禍による経営破綻により、利益よりも存続を最優先に考える企業が増加しています。
そのため、今後も多目標論を採用する企業は増えていくといえます。

JDR.株式会社 代表取締役
田中成和